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海外に留学しました!
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海外という、違う土俵で戦う自分をアピールしたかった

  • 戸田 征義 さん(留学時:予備校生・ 歳)
  • イギリス・ロンドン/2001年8月~2006年7月(5年間)
  • London College of Communication

アートから商業デザインへ 方向転換とイギリス大学留学の決断

 今、フリーランスのアートディレクターとして、東京・下北沢のオフィスを拠点に、書籍や広告、ウェブなど、さまざまなフィールドで活動しています。
 僕にとって転機となる、イギリス留学をしたのは、20歳の頃です。
 高校を卒業した後、美大の油画科を目指し、予備校に通いながら浪人していました。絵を描くかたわら、渋谷系バンドをやっていた友達のために、遊びで、パソコンの画像編集ソフトを使い、Tシャツを自作し始めました。そこから、グラフィックデザインの面白さ、魅力に目を向けるようになったんです。
 アーティスティックな自分を外に出すのか、大衆にうまくメッセージを伝えるのか。アートと商業デザイン、多分、自分に合っているのは後者なんだなって。
 そして、留学フェアへの参加がきっかけとなって、イギリスの大学に進み、商業デザインを学ぶ決断をしました。環境を変えるなら、やることも、ごろっと変えてしまおう、と。今思えば、美大に進んだ予備校の仲間に対して、彼らとは違う土俵で戦う自分、異文化の中で頑張る自分を、アピールをしたかったのかも知れませんね。

結果より、プロセス重視のイギリスの大学 その理由とは

 イギリスの大学に進学する資格を得るためには、イギリスのファンデーションコース(大学進学準備コース)で学び、さらに、入学時IELTS6.0の英語力も必要でした。2001年1月に渡英し、まずは語学学校で、特に苦手だったライティングやリーディングをメインに英語力を伸ばすことにしました。2001年9月ファンデーションコースに進み、翌年の2002年9年、IELTS6.0をクリアして、ロンドン芸術大学の6カレッジのひとつ、ロンドン・カレッジ・オブ・コミュニケーションに入学しました。
 僕の履修したBA (Hons) Graphic and Media Designというコースは、ほとんど講義がなく、毎月2、3本の課題が出され、常に制作に取り組むスタイルです。事細かに何かを教わるというよりも、学生が自主性をもって進めていくところでした。
 どの課題でも必ず、作品とともに制作過程をスケッチブックにまとめて、一緒に提出するよう求められました。興味深いことに、結果を評価される日本に対し、イギリスの大学では結果より、プロセスを重視するんですね。どれだけ作品が優れていても、リサーチや制作過程をないがしろにすると、評価が下がります。
 今、実際にデザインの仕事をしてみて言えるのは、制作の過程を大切にし、プロセスをきちんと整理することで、自分の作品を人に論理的にプレゼンテーションする助けにもなる、ということです。

イギリスで培った異文化理解力、コミュニケーション力が今も生きる

 アートディレクターの仕事において、留学での経験が役に立っている、と思う時があります。
 自分のやっているデザインの仕事は、一人で成り立つものではありません。そして、僕が手がけるクライアントのジャンルは、出版、自動車、美容、インフラ、スポーツブランド、ITサービス、製造と多岐にわたります。さまざまなニーズやテーマがあり、さらに、プロデューサーやクリエイティブディレクター、営業担当と、立場の異なる人とチームワークを組んでいかなくてはなりません。そこに、イギリスで、多様な人種や文化、バックグラウンドをもつ人の間で学び、培われたコミュニケーション力が、少なからず、生きています。
 最近では、ブリティッシュ・カウンシルから、IELTSのポスターとフライヤーの制作を受注しました。12年前の自分は、イギリスの大学進学を目指し、この試験に取り組んでいた受験生の一人でした。そして今は、プロとして、IELTSのプロモーションに関わっている。
 まさに、イギリス留学があってこそ、つながった取引ですね。

戸田さんプロフィール

bitzgraphicsという屋号で活動中。タイポグラフィー(文字)による洗練されたデザインに定評がある。

<HISTORY>
・2002年9月:London College of Communication入学
・2006年8月:帰国、デザイン制作会社入社
・2010年2月:独立、アートディレクターとして活動

「留学の収穫」

<“Thank you”から始まる人間関係>
イギリスでは、店員にもタクシーの運転手にも、客からごく自然に”Thank you.”と言いますよね。コミュニケーションを大切にする、英語の特性をよく表す言葉だと思いました。その影響で、誰かと仕事などを始めるとき、相手に感謝し、尊重する気持ちを常に心がけるようになりました。

<出発前の英語力と現在の英語力>
IELTSはTOEICやTOEFLと並ぶ世界的な英語力検定試験。ファンデーションコース入学の条件5.5は英検準一級、大学入学の条件6.0は英検一級に相当する。苦手なライティングとリーディング対策では過去問と英字新聞を活用。試験対策の勉強が、結果的に総合的な英語力向上につながった。大学での議論やプレゼンを通じ、実践的なコミュニケーション力も習得。

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